相見積もりか、特命見積もりか
実施図面がそろったら、施工会社に見積もり依頼をします。複数に依頼することを『相見積もり(あいみつ)』、1社のみに依頼することを『特命見積もり(とくめい)』と言います。お見積もりに料金は発生しないことが通例です。
「相みつと特命、どちらがいいの?」という趣旨の質問を受けることがあるので、記しておこうと思います。とは言えどちらがいいのかは一概に答えられないので、その特徴から判断することになります。
<相見積もりの特徴>
複数の施工会社を比較したうえで選ぶことができます。初めての施工会社であれば、詳しくお話を聞いたり、実績を見せてもらったりしますが、主には金額の比較になるのだと思います。正直、金額以外で明確な差は判断しづらいのです。それでも一番安い会社を選ぶことが出来るので、相みつを望むクライアントは多いです。100万円ほどの価格差がでる場合もあります。
<特命見積もりの特徴>
特命には前提条件があります。それは、既に私が関わったことのある施工会社で信頼関係が出来ているという事です。最大の利点は早い段階から相談できるという点です。例えば、まだ設計が途中でも、その時点での金額を見積もっていただいたり。建設することが確定している立場で図面を読み解くので、より親身で入念な意見が得られます。私は特命の場合、最初からきっちり予算を伝えます。「この金額で実現する方法を一緒に考えて欲しい」と協力を求めるのです。
以上、相見積もりと特命見積もりの特徴を私なりの考えで記しました。
最後に、相見積もりで双方の御見積書を値引き交渉の道具にする手法を紹介しているサイトを見うけますが、私はやりません。それが良い事なのか悪い事なのかは様々な意見があるようですが、感覚的にすがすがしさに欠けるのでやりません。
施主・施工・設計の三者が、気持ちのいい関係で家づくりに臨みたいと思います。2018.05.15
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